文部科学省『多様な新ニーズに対応する「がん専門医療人材(がんプロフェッショナル)」養成プラン』採択事業

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教育コース

本邦の死因第1位である『がん』は国民の健康および生命に対する重大な課題であり,効果的ながん対策が求められ続けています。一方,がん医療を取り巻く現状も変化しており,『がんゲノム医療の実用化』,『小児・AYA世代に対するがん対策』,『患者のライフステージに応じたがん対策(特に高齢者』などが,がん医療における新たなニーズとして求められるようになってきました。
本事業では,上述の新たなニーズに対応し得る,さまざまな職種のがん専門医療人を養成します。そのため,『関東がんプロがんゲノム医療人養成コース』,『関東がんプロ小児・AYA・希少がん専門医療人養成コース』,『関東がんプロ包括的ライフステージサポート医療人養成コース』の3つを教育コースとして設置し(名称は大学ごとに異なります),これらの領域を包括的・効率的に学習できるそれぞれの科目を整備します。これらの科目は,e-ラーニング科目として整備する予定で,大学院生は自大学で用意された講義コンテンツのみでなく,他大学の講義コンテンツを視聴することも可能で,幅広い知識を習得することができます。
一方,大学院における研究活動に関しては,より重点的な内容となることが予測されます。そこで,大学院生には自身の研究テーマに応じて,上述した3コースのいずれかに所属することで,その分野におけるエキスパートを目指して頂くことになります。
本事業における教育コースの概念は以下の通りです。

関東がん専門医療人養成拠点におけるコース設定

3つの教育コース

がんゲノムコース

新がんプロにおいて求められる3つの柱

(1)希少癌や小児・AYA領域に精通した人材の育成
がんの集学的治療は近年高度に専門化し、これらを担う腫瘍内科医、放射線腫瘍医、緩和医療医、医学物理士などのプロフェッショナルの存在がますます重要となっています。がん対策基本法が2006年に制定されて以降、肺がんや大腸がんなどの頻度の高いがんに対する彼らの活躍の場が広がりつつあります。一方で希少がんや小児・AYA領域に対応できる人材の育成はいまだ十分といえる状況ではありません。医療資源や人材の不足は、いわゆる「がん難民」を生む原因となるため、分野横断的に活躍できる医療人やチーム体制づくりが今後の課題となっています。

(2)ゲノム・オミックス科学の臨床医学への還元
分子生物学は基礎医学において加速度的に発展しています。とりわけ遺伝情報を網羅的に取り扱う、ゲノム・オミックス科学は、がんの発生や進行のメカニズムを解明する上で、示唆に富む成果をあげています。しかし日本においてがんを扱う臨床家がこれら先端的な基礎研究の成果を十分に理解し活用できているとは言い難い状況にあります。がんゲノム医療を臨床医学に還元すべく、がん医療者自らが主体的に基礎医学を学ぶことが求められています。

(3)がん医療のグローバル化
情報化社会の進展に伴い、がん医療においてもグローバル化の波は激しく押し寄せています。従来の大学は狭い専門領域に閉じこもりがちでしたが、これからの医療者は多様性や柔軟性をもち、激動する国際社会にいかに対応していくかが重要となるでしょう。専門や国境の壁を越えて学際的に活躍できる社会からのニーズの高い専門家を増やしていくことが期待されています。

インテンシブコース

がんゲノムコース

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がんゲノムコース